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ホームインスペクションは雨の日でも行える?

2022.06.09
大原

WRITER

大原 卓也

一級建築士 e-LOUPEインスペクター

建築設備会社を経て、株式会社テオリアハウスクリニックに入社。2013年より住宅インスペクション事業に携わる。住宅調査以外にも、不動産会社向けセミナーや建築士対象の研修会の講師も行う。JSHI公認ホームインスペクター。ドローン操縦士。

こんにちは。e-LOUPEの大原です。

お客様からよくいただくご質問の中に「ホームインスペクションは雨の日でも行えるんですか?」というものがあります。

結論から言うと、雨の日でも問題なくホームインスペクションを実施することは可能です。

確かに雨の日にインスペクションを行うのは「しっかりと調査ができないかもしれないし、新しい家が汚れてしまうんじゃないか?」と思われるかもしれません。

しかし実は、雨の日に実施するホームインスペクションには、晴の日にはないメリットもあります。

今回はそのことについて詳しくお話ししていきます。

雨の日は調査精度が向上する!?

雨の日のホームインスペクションは「屋根調査の精度向上」に繋がります。

というのも、もし仮に小屋裏の調査を実施した際に染み跡のようなものを発見したとしましょう。

晴の日ですと、たとえ染みを発見したとしてもそれを即座に現在進行形で雨漏りが発生しているのか、過去に発生したものなのか、雨漏りとは全く関係のないものなのか、判断をすることが厳しい可能性があります。

そこで木材の含水率を調べたり、周辺の断熱材の状況を調査したりといったことを行い、総合的な状況から判断を行います。

また、実際は不具合が発生している場所でも乾燥して分かりにくくなってしまっている可能性もあります。この場合、小屋裏の調査を点検口からのぞくだけにとどめているような調査であれば指摘事項の発見はさらに難しくなるでしょう。

しかし雨の日であればもし雨漏りが発生していたとすれば、その指摘事項を即座に発見できる可能性が比較的大きくなりますので、結果的に調査精度の向上が見込めるというわけです。

もう1つ指摘事項を発見しやすくなるのが「雨樋」です。

実は雨樋は新築住宅であってもジョイント部分の施工がうまくいかず、継ぎ目の途中で水が垂れてしまっていることもあります。また、樋自体が非常に高い場所に設置されているので目視での確認は非常に困難です。

もし雨が降っている日であれば樋の水の滴り具合で樋の指摘事項の有無に気づきやすくなります。

それらの状況を考えると、雨の日に実施する意義は大いにあると言えるでしょう。

デメリットがあることにも注意

ここで注意しなければいけないのは、雨の日のホームインスペクションは必ずしもメリットばかりではないということです。

注意しなければいけない点もありますので、そちらについてもご紹介していきます。

まずは「調査範囲が狭くなる」リスクです。

雨の日は晴れの日に比べて視界が悪くなりがちです。しかしホームインスペクションは「目視可能な範囲を調査する」というスタンスで実施するものです。

つまり、天候によって全体的に目視できる範囲が狭くなることは、そのまま調査の範囲自体が狭くなってしまうことを意味します。

あくまでもインスペクションは目視調査となるため、高所といった部分に関しては多少なりとも影響が出ることもあります。リスクとして頭に入れておくのは大事なことだと思います。

もう1つは冒頭でも触れた「建物が汚れてしまうリスク」です。

こちらについては特に新築にいえることですが、外構が施工途中であったり周囲の土がまだ締固まっていないと雨の影響から土がぬかるんでいることがあります。

養生などで玄関周りが汚れないような工夫も必要となります。

雨天時の内覧会で周囲を見る場合にはそういったリスクもあることを前提に替えの靴や汚れても平気な靴で対応されることをおすすめします。

さいごに

今回は雨の日のインスペクションについてお話ししてきました。

雨の日には隠れたメリットがあることを知っていただけたのではないでしょうか。

晴れの日に比べれば周囲の確認はしにくいということはありますが、それも調査をされる人次第でどこまで丁寧に見てくれるのか差が生まれる可能性があります。

費用の割安感だけではなく、「そもそも安心できる人が調査にきてくれるのか」という視点を忘れないようにするのが大事ですね。

 

「見えないところへの徹底した追求」がe-LOUPEの基本方針です。