e-LOUPEの旬ネタコラム
- 中古戸建て
中古住宅のホームインスペクション、流れやメリットを解説!

今回は中古住宅のホームインスペクションについてご紹介していきます。
目次
中古住宅のホームインスペクションは必要?
中古住宅には
- 価格が安い
- 立地条件がいい
などのメリットもある一方で、いざ契約してみたら様々なトラブルが起こって「こんなはずじゃなかった」となってしまうケースも多く見られます。
まず、買主と売主との間には「温度差」があります。これは売主が個人でも不動産の仲介業者でも同じです。
ネットで雨漏りやシロアリ被害などのトラブルの事例などを調べてみると売主の方は「いや、中古住宅なんだからそんなの当たり前でしょ?」くらいの感覚しか持っていない人が多くいます。
これは私がホームインスペクターとして中古住宅の調査をする中で実際に感じることです。
「我が家は何も問題ない、大丈夫。」
この言葉を調査中に何回も投げかけられたことがあります。そしてそれは多くの場合、何の根拠もありません。
それをそのまま鵜吞みにして購入するのは注意が必要です。
ホームインスペクション(中古住宅)の流れ
「そもそもホームインスペクションって何をするの?」
と思われているかも知れませんので、まずは私たちがホームインスペクションで具体的に中古住宅のどういったところを調査するのか、ご紹介していきます。
検査する箇所を大まかに分類すると
- 外回り
- 室内
- 床下
- 小屋裏・天井裏の状態
- 設備
となります。
それぞれの部位のチェック方法を詳しく見ていきましょう!
- 外回りの状態
外回りの点検では、屋根・外壁・基礎などを確認します。屋根や外壁はとても大切な場所です。なぜなら建物の一番「外側」にあたる場所だからです。
これらの部位は
- 太陽からの紫外線
- 台風
- 雪
などの気候の変化の影響を大きく受けます。
前の持ち主がこのことを理解して定期的にメンテナンスを行ってくれているのが理想ですが、実際は何もせずに放置されて痛んでいる事がよくあります。
外回りの調査の例をいくつかご紹介します。
基礎の検査では鉄筋探査機を使って配筋を調べます。また、「クラック」と呼ばれるひび割れが基礎に入っていないかどうかも同時に確認します。
外壁の検査では表面のひび割れや「チョーキング現象」が起きていないかを調べます。
チョーキング現象とは、外壁の塗料に含まれる合成樹脂が雨や紫外線で分解される現象のことをいい、外壁の劣化が進んでいることを意味します。チョーキング現象は外壁を直接触った時に手の表面に白色の粉(顔料)がつくかどうかで確かめる事ができます。
また、中古住宅のホームインスペクションで最も重要視するべき指摘事項(不具合)の1つが「雨水の侵入」です。
外回りの調査はインスペクター自らの目で確かめる「目視」と、様々な機材を活用した調査の両方で行われます。
- 室内の状態
室内では- 壁
- 床
- 建具
などの調査を行います。
壁や床、建具には、家に隠れている大きな不具合のサインが現れることがあります。
例えば、先ほどもご紹介した雨漏りは「クロスや巾木の濡れ」で発覚するケースがありますし、もし床にきしみがあればシロアリの被害を疑うこともできます。
また、窓や障子は年数が経つごとに開閉が重たくなってしまいがちです。原因としては
- 経年で枠の形が変わっている
- レール部分に砂や埃が溜まっている
- 戸車が損傷している
などが考えられます。調査では窓や障子が正常にスライドされるかどうかの確認も行います。
- 床下の状態
床下の調査では- 配管の水漏れ
- シロアリの被害
などを確認します。
中古住宅は「シロアリの被害」がとても多いです。
内装がきれいにリフォームされていても、床下はシロアリに食べられてボロボロになっていることがあります。
シロアリに床下の根太や大引・土台などを食べられると、建物の耐久性が下がるので万が一の地震の時の倒壊リスクがとても大きくなるので要注意です。
床下の調査ではそういった不具合がないかどうかを見て回ります。
- 小屋裏・天井裏の状態
小屋裏の調査では- 金具のしめ忘れ
- 雨漏りの有無
などを確認します。
先ほどもご紹介しましたが、雨水は- 木材の腐朽
- カビの発生
- 断熱材の劣化
- シロアリの誘引
など、建物に様々な不具合を引き起こす原因になるので注意が必要です。
小屋裏の調査は基本的には目視で行いますが、雨漏りの疑いがある時は「含水率計」など専用の機材を使って調べる事もあります。
- 設備
-
設備の調査では
- 給湯器
- ガスコンロ
- 換気扇
- 給排水管
などを見て回ります。
設備は建物自体の耐久性に関係することはありませんが住み始めてから
「配管の水漏れがあった」
「機械から変な音がする」といったことがあると、日常生活に支障をきたしてしまいます。特に中古住宅は新築住宅に比べて設備の不具合が起きるケースが多いので、事前の確認が大切です。
ホームインスペクション(中古住宅)の費用
- 調査価格は一律
多くのホームインスペクションの調査会社は、調査にかかる料金を「オプション制」で決めています。それに対し、私たちe-LOUPEは調査の費用を一律としています。(※延床面積125㎡以上は1㎡につき+550円)
- 多くの「特殊な調査」が含まれている
- e-LOUPEのホームインスペクションには
- 床下への進入調査
- 小屋裏への進入調査
- 高所撮影用のカメラを用いた屋根の調査
- シロアリ探知機を使った特殊調査
などが調査メニューとして盛り込まれています。
他のホームインスペクション会社の標準メニューによる床下や小屋裏の調査の多くは点検口から「のぞくだけ」の調査にとどまっています。これでは、「見える範囲」がとても限られているのでたとえ調査を行ったとしても安心とは言い切れません。
それに対してe-LOUPEのホームインスペクションでは「床下や小屋裏に直接進入しての調査」を行なっています。こういった調査は多くの調査会社では「有料オプション」で行っています。しかしe-LOUPEでは最初から「標準メニュー」として実施しており、「信頼度の高い調査をしてもらうにはどのようなオプションをつければいいんだろう?」と悩む必要がありません。
インスペクション(中古住宅)に必要な書類

ホームインスペクションの当日までに用意していただきたい書類として
- 間取り図
- 各種設備図・配置図
があります。これらの資料があると、当日の診断もスムーズになります。
とはいえ、中古住宅の場合は
- そもそも資料が残っていない
- 引き継ぎがスムーズに行えない
などの理由で資料を揃えることが難しいケースがあります。
しかし、万が一そのような場合でも「どうしよう・・・」と焦る必要はありません。これらの資料が揃っていなくても調査そのものは問題なく行う事ができますのでご安心ください。
調査はホームインスペクターの「目視」によって行うものだからです。ただ、調査時間が目安よりも長くなったり、調査の精度がどうしても落ちてしまうリスクはありますのでご了承ください。
インスペクション(中古住宅)にかかる時間

中古住宅のホームインスペクションにかかる時間は、30坪の住宅で3時間ほどです。
しかしこれはあくまでも目安で、調査にかかる時間は
- 住宅の大きさ
- 面積
- 調査範囲
- 指摘事項の有無
などにより変わってきます。中古住宅はどうしても新築の住宅に比べて指摘事項が多くなりがちなので、その分だけ調査にかかる時間も長くなる傾向があります。
スケジュールは前後に余裕を持って組んでいただくことをお勧めします。万が一の欠陥住宅のリスクを考えると、時間をかけてでも、じっくりと行えるような段取りにしておいた方がいいでしょう。
インスペクション(中古住宅)の結果報告
調査が全て終了したら調査結果の報告に移ります。報告は撮影した写真を見ていただきながら30分〜1時間くらいで行います。
また、口頭の説明だけでなく正式な報告書も後日お送りさせていただきます。
先ほどもご紹介したように中古住宅は新築住宅に比べて指摘事項が見つかりやすい傾向があります。
もし、「調査結果を売り主の前で聞くのはちょっと気が引ける・・・」という場合は、事前に報告の方法や場所をご相談ください。
ちなみにe-LOUPEではホームインスペクションの完了後に次のような報告書を作成・送付しています。
さいごに
今回は中古住宅のホームインスペクションについてご紹介してきました。
「家」はとても大きな買い物です。様々な準備を入念に行われてきたに違いありません。だからこそ、「安心」を確かなものにして欲しいなと考えています。
もし後になってシロアリの被害や雨漏りなどが発覚すれば、とても面倒なことになります。
予想外のトラブルをなくし、安心して住み始めるためにも、是非ホームインスペクションの活用を検討してみてはいかがでしょうか?
ホームインスペクションについてはこちらのページでも詳しくご紹介していますのでもし興味を持っていただいたようでしたらチェックしてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
「見えないところへの徹底した追求」がe-LOUPEの基本方針です。