e-LOUPEの旬ネタコラム

  • 新築戸建て
  • 中古戸建て
  • 自宅向け

ホームインスペクション費用の相場は?価格の「カラクリ」を解説

2022.11.29
inspection_price
鳥居

WRITER

鳥居 龍人

二級建築士 e-LOUPEインスペクター

建築事務所を経て株式会社テオリアハウスクリニックに入社。前職での現場監督経験から、施工から設計まで幅広い知識と経験を持つ。現在はその経験をもとに戸建て住宅のインスペクション業務に携わる。JSHI公認ホームインスペクター。既存住宅状況調査技術者。

ホームインスペクション(住宅診断)を依頼する際に気になることの一つとして「費用」が挙げられると思います。

「購入予定の住宅をしっかりと確認しておきたい!」
「でも価格に見合った調査内容なんだろうか」

今回はそんな疑問を解消すべく、ホームインスペクションの費用や相場、他社とのサービスの違いなどについて、詳しくご紹介していきます。

調査会社選びの参考にしてみてください!

そもそもホームインスペクションって?

住宅の購入において「不具合」の存在はつきものだと言えます。

たとえ新築住宅であってもほぼ必ず、何かしらの不具合が存在します。

せっかく思い切った買い物をするわけですから、家のことを詳しく知っているプロに見てもらい不具合がないか確認して安心したいですよね。

そんな悩みを解決できるのがホームインスペクションです。

ホームインスペクションでは住宅購入の際、専門知識を持つプロの建築士が第三者の立場で劣化や不具合などを調査します。

中古住宅やご自宅の調査はもちろんのこと、最近では新築住宅でも依頼する方が増えています。

ホームインスペクションの費用の仕組み

費用の見出しをよく見ると・・・

ホームインスペクションを行っている会社のホームページを確認すると費用は平均で4~6万円前後となっていることが多い印象です。

しかしよく見ると多くのホームインスペクション会社では費用を「○万円~」と表示しています。

これはその費用があくまでも最低限の内容であることを意味します。隅々まで確認するためには追加料金が必要となってくるので注意しましょう。

基本調査だけだと費用に大差はない

ちなみに基本的な調査項目だけですといずれの調査会社でもそれほどの違いはありません。

というのも、国土交通省が作成している「インスペクションガイドライン」に則った調査であるため、費用の足並みも自然と揃ってくるからです。

どのような場所を調査するかというと、大まかに

  • 建物を支える上で大事な場所
  • 雨水の浸入リスクのある場所

の2種類です。

建物を支える上で大事になってくる箇所とは主に柱や梁、基礎や筋交いなどで、雨水の浸入に関わる箇所とは主に屋根や外壁、各所の防水面です。

これらの箇所を確認し、健全に保つことは建物を長持ちさせる上で非常に重要になってくるでしょう。

基本調査だけでは不十分!?

「大切な場所を調査するのであれば、基本料金の調査だけで十分じゃないの?」と思うかも知れません。

しかし残念ながら、基本料金だけのホームインスペクションにはリスクが伴います。なぜかというと「どこを見るか」ではなく「どのように見るか」で調査の精度は変わってくるからです。

例えば、基本となる調査項目にも「床下の調査」は含まれています。

その調査方法は「点検口からのぞいての調査」となっています。そこから見ることができない部分に関しては「調査の対象外」、つまり「点検口からのぞいても見えなかった部分は問題があったのかなかったのか判断できない」となります。

とはいえ、実際の報告書ではそのような事情はあまり丁寧に説明してくれません。そのことから、調査範囲が限定されているホームインスペクションでも「特に異常がなかったんだな」という印象を受けてしまいがちです。

もし基本料金だけのホームインスペクションを行うのであれば、この「見れていない場所もある」ということを前提条件として頭に入れておく必要があります。

建物を詳細に知る「オプション調査」


最低限の確認で安く済ませたい方であれば基本の調査のみでいいと思いますが、大多数のホームインスペクションをご希望される方は現在建物がどうなっているのかをより詳細に知りたい方が多いと思われます。

そして、より精度をあげるには「オプション調査」を実施する必要があります。

オプション調査とは、インスペクションガイドラインで設けている調査項目以外の「追加で費用を払っていただければこういった調査を実施しますよ」という各調査会社の独自項目です。

オプション調査を実施することで、基本調査だけでは見ることができなかった場所の状態を知ることができ、より信頼度の高いホームインスペクションとなります。

どのようなオプションを追加するかにもよりますが、一般的にオプション調査による追加費用は10万円前後かかります。

これにより基本的な調査4~6万円前後+オプション調査10万円前後で合わせて14万~16万円ほどの金額になると思われます。

確実にホームインスペクションを検討されるのであれば15万円前後の価格で落ち着くということを覚えておいてください。

ホームインスペクションのオプションと費用の目安


ここからはオプション調査の内容と費用についてもう少し詳しくお話していこうと思います。

「基本的なインスペクションを依頼したが、想像と違っていた」というトラブルを回避するためにも、基本料金は最低限の検査だと捉えておく必要があります。特に「ちゃんとした検査をしたい!」という人はどんなオプション調査でどれくらいの費用がかかるのか把握するべきでしょう。

とはいえ、オプション調査と一言でいっても内容はインスペクション会社によって多種多様であることから「具体的にどのような調査を行えばいいの・・・」と思うかもしれません。

私がお勧めするのは、

  • 床下への進入調査
  • 小屋裏への進入調査
  • 専門機材を用いた屋根調査
  • 鉄筋探査機を用いた基礎調査
  • 各種設備機器の調査

です。

これらのオプション調査を同時に実施すれば相応の精度を伴ったホームインスペクションとなることでしょう。

これらのオプション調査を全て実施すると、オプション調査による追加費用は10万円前後に落ち着くケースが多いです。

個々のオプション調査についても、具体的な内容とおおよその費用をご紹介していきます。

床下への進入調査

床下配管の水漏れ

住み始める頃には床下が湿気でカビだらけに
基礎の著しいひび割れ
放置すると基礎の中の鉄筋が錆びてよりひび割れが広がる

床下への進入調査の相場は3万円前後です。

国のガイドラインに則った基本調査では床下の調査は「点検口からの目視による点検」で行うことになっています。

点検口周囲からペンライトなどで奥を照らし異常が無いか調査をしますが、この方法では確認できる範囲はかなり限られてしまいます。

奥まった場所で水漏れや構造部材の不具合などが発見されることも多々あるため、より信頼性の高い調査結果を残すためにも床下への進入調査に切り替えてくまなく調査することが出来ます。

床下で発見される不具合にはこんなものがあります。

小屋裏への進入調査

接合金物の緩み
地震などでより揺れるようになることも
断熱材の隙間

夏の熱気や冬の冷気が室内へ降りてくる。

小屋裏の進入調査の相場は3万円前後です。

床下同様、小屋裏調査も「点検口からの目視による点検」で行うことになります。しかし梁や柱などに遮られ置くまで覗くことが難しく、正確な調査が行えない場合があります。

こちらに関しても点検口付近から確認できない範囲に水染み跡や梁を固定する接合金物の緩みなどが発見されることもあるため、やはり正確な調査を行うには内部進入は欠かせない調査だと言えるでしょう。

専門機材を用いた屋根検査

棟金物を固定するための釘が無く板金が外れてしまっている状況

屋根の詳細検査は2万円前後が相場となっています。

屋根は建物を長持ちさせる上で非常に重要な場所であり、外壁と同じく風雨による影響を受けやすい場所でもあります。

一般的に屋根は双眼鏡等を用いた目視による調査を行いますが、それだけでは屋根の形状や周辺の地形によっては双眼鏡だけでは確認できない場合もあります。

そういった場合に追加オプションとして、様々な機材を用いた検査方法で確認することが可能です。

代表的な方法としてはドローンを使った確認や窓から自撮り棒を伸ばして確認、そして伸縮するポールにカメラを付けた確認などがあります。

隅々まで確認するのであれば自撮り棒などではなく、より引いた状態で全体的な確認を行うことが望ましく、追加費用が発生したといてもしっかりと調査を行うことをおすすめします。

屋根の施工では屋根材の上に乗って作業を行うため稀に材料に割れが生じていることがあったりします。酷いケースでは屋根の棟板金が外れていることも!

鉄筋探査機を用いた基礎調査

200mmの間隔で鉄筋が組まれていることが確認できる

基礎内部の鉄筋調査の相場は1万円前後です。

基礎の内部で鉄筋が設計図通りに組まれているかは建物の耐久性を考えたときにとても大切な問題です。

とはいえ、当然ですが基礎内部の鉄筋を目視で確認することは出来ません。

そこで役立つのが鉄筋探査機です。

いわゆる金属探知機の一種で鉄筋の反応があれば音を出して位置を確認することが出来る装置です。

これを利用し図面に記載されている通りの間隔で鉄筋が組まれているのかを確かめることが出来ます。

鉄筋の間隔は建築基準法で300mm以内にいれるように決められています。

しかし配管の貫通部周辺や、基礎の角部に近い箇所だと鉄筋の間隔が乱れがちになります。

そのような箇所もこの鉄筋探査機があれば確認することが可能です!

設備機器の調査


設備機器の調査相場は大体2万円前後です。

住宅にはガスコンロやトイレ、換気扇。最近では感染症対策として洗面台が2箇所設置されているような住宅が増えてきました。

これらの設備機器は使用してみると実は水漏れを起こしていたり、作動しないケースが多々見受けられます。

ガスが使用できるのであれば給湯の確認や追い焚き等の浴槽周りの確認を行うことも大事です。

新築住宅でも水漏れや換気扇の排気ダクトが外れてしまっているケースなどもあります。

引き渡し前に故障や予期せぬトラブルを防ぐためにも確認しましょう。

報告書の作成


簡易なものではなく、詳細な調査結果が載っている物だと相場は1万円前後です。

詳細な報告書は言わば健康診断の結果表です。今住宅はどんな状態なのか、どこに不具合が生じているのかが明確になっていないと意味がありません。

多くのインスペクション業者が簡易的な報告書をつけていますが、問題のない箇所に関しては省かれがちです。

報告書自体が有料な場合もあれば、簡易的な報告を無料で行い、追加写真や今後のメンテナンスに対する具体的なアドバイスなどの掲載を有料オプションとしている調査会社もあるようです。

いずれの項目も後悔なく住宅購入すると考えると持っていて損のない書類だと言えます。

ホームインスペクションの費用負担は誰がする?


ここまで調査費用についてお話してきましたが、もう一つ気をつけなければならない点があります。

それは調査を行うにあたり、誰が費用を負担するのかです。

ホームインスペクションの依頼主は買主と売主、2つのケースが存在します。

依頼主が売主であった時の背景としては、住宅の買主がホームインスペクションをどこで頼めばいいかわからず不動産仲介や売主にホームインスペクションの紹介をお願いしている、という状況が多いです。

売主経由・売主負担でホームインスペクションを実施できるなら調査にかかる費用が浮いてラッキー・・・と言いたいところですが、その考えはかなり危険だと言わざるを得ません。

ホームインスペクションを行うインスペクターは第三者性が非常に重要です。

しかし建物を売りたい人が連れてきたインスペクターに果たして第三者性があるでしょうか。

参考までに、過去にアメリカでは売主経由のインスペクションで業者とインスペクターとの癒着が大きな問題となり、売主経由のインスペクションが禁止となる事態にまで発展しています。

もちろん、全てのインスペクターに当てはまるわけではないと思いますが、同時にその可能性が無いとも言い切れません。

不安を払拭するためには買主がホームインスペクションを行うことが一番です。

また、調査後にあまりにも建物の不具合が多ければ、その際に施工店から費用を負担させてくれませんかと声をかけられるケースもあるでしょう。

少なくとも最初は自分で納得の行くサービスを行う調査会社を選び、買主自らが依頼をすることをおすすめします。

e-LOUPEの調査費用が一律な理由


これらのことを踏まえてe-LOUPEでは床下・小屋裏・屋根・鉄筋探査・報告書などをひとつのパッケージとしております。

e-LOUPEの住宅診断では「何を選べばいいのか分からない」という悩みやオプション過多による料金の膨らみなどが無いように一律の価格(※1)で調査を行っています。

調査内容は小屋裏床下の進入調査は必須(※2)としており、屋根調査はポールを使用した全体的な確認を行います。

基礎の鉄筋探査に加え、報告書には詳細な調査結果を記載しています。

お客様へのわかり易さ、そして床下調査会社としての44年の長年のノウハウを活かした対白蟻や腐朽に関する専門的な知識。自社のインペクターのみが調査に伺うため、外注の建築士などに委託しないワンストップ調査も弊社の強みとなっています。

ホームインスペクションをお考えであれば、ぜひお気軽にお問い合わせくださいませ!(ホームインスペクションについてはこちらのページでも詳しく解説していますので興味を持っていただけたようでしたらぜひご覧ください)

※1 2世帯住宅や125㎡以上の住宅では別途追加費用が必要になります。
※2 小屋裏や床下の高さが低く進入できない造りの場合は、内部の確認のみとなる場合があります。

 

「見えないところへの徹底した追求」がe-LOUPEの基本方針です。