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ホームインスペクションの調査結果、確認する上での注意点とは?

今回はホームインスペクションの「調査結果」についてお話ししていきます。
ホームインスペクションはあくまでも公正公平な調査であり、活用すれば建物全体の状態を把握することができます。
しかしホームインスペクションの調査結果をどう解釈すべきかは”前提条件”により大きく左右されるということを忘れてはいけません。
ホームインスペクションの調査結果をみる際のポイントについて詳しく解説していきます。
ホームインスペクションの調査結果はここを見るべし
ホームインスペクションの調査結果を確認する時は
- 調査範囲
- 調査方法
- 指摘事項の有無
に注目しましょう。
①調査範囲
ホームインスペクションは調査範囲により調査そのものの精度が大きく変わります。
例えば床下の調査について
- 点検口からのぞける範囲
- 床下に直接進入ができる範囲
両者では「調査」そのものの質が大きく変わりますよね。
調査結果がどうだったかだけではなく、「どこを調べた上での調査結果なのか」が大切です。
調査方法
調査をどうやって行なったのかによっても、調査の精度は変わります。
例えば、雨漏りが疑われるようなシミを発見した時の調査には
- 目視による調査を行う
- 含水率計で木材の含水率を測る
- サーモカメラによる調査を行う
などの方法がありますが、それぞれ精度が異なってきます。
調査範囲と同様に「どのような調査を行なった上での調査結果なのか」が大切です。
指摘事項の有無
ホームインスペクションの報告書では、調査した箇所は
- 問題なし
- 指摘事項があった
という形式で書かれています。
とはいえ、調査の結果の項目が満点で「問題なし」と判断されていたとしても、問題が起きないという保証はありません。なぜなら、同じ「問題なし」でも
- 文句なしの「問題なし」
- ギリギリ許せる「問題なし」
など、状況は異なるからです。
一応は問題がなかったとしても、すでにメンテナンス時期を迎えつつある事もあります。
特に最後のメンテナンスからすでに何年も経っている時は注意が必要ですよ。
瑕疵担保責任の期間を過ぎた後、または瑕疵保険の保証期間を迎えた後になってから雨漏れが発生・・なんていうことも起こり得ます。
指摘事項の有無だけでなく、「今後どのようなことが必要なのか」も確認することが大切です。
ホームインスペクションで「名言」できないこと
たとえホームインスペクションを実施したとしても、調査結果から傾向性を判断することはできてもはっきりと”明言”できないものもあります。
例えば、
「あと何年住めるか」
「どれくらいの地震に耐えられるか」
などです。
ホームインスペクションはあくまでも構造や雨水の侵入防止部分の劣化状況や不具合を確認するためのものです。
建物のどこがどんな状態になっているのかを調べることはできても、「この家だったらあと何年間は持つ」という視点での調査はとても難しいのです。
まとめ
今回はホームインスペクションの調査結果を確認する上での注意点をご紹介してきました。
買い主側のホームインスペクションであればその場でホームインスペクターに確認を取ることも可能ですが、特に売主側で実施したホームインスペクションは報告書だけが手元に残っている、という状況が想定されます。
報告書を見る時は「どこをどのように見たのか」という点を意識するようにしましょう。
「そもそもホームインスペクション自体、どういった調査をしているのか分からない・・・」という場合はこちらのページを参考にしてみるといいと思います。
「見えないところへの徹底した追求」がe-LOUPEの基本方針です。