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注文住宅でもホームインスペクションは必要?完成後のチェック内容・費用・体験談を詳しく紹介!

「注文住宅はしっかり作られているから、不具合がない」
「建売住宅よりも注文住宅の方が安心」
注文住宅は建売住宅に比べて自由度が高く、希望に沿った家づくりができるため、安心と感じる方も多いでしょう。しかし、実際には施工ミスや確認漏れが発生するケースもあり、必ずしも不具合がないとは限りません。
弊社で調査した注文住宅でも、ビスの打ち忘れや建具の不具合など軽微なものから、解体が必要なほど深刻な不具合が見つかることもあります。
本コラムでは、注文住宅におけるホームインスペクションの必要性や実施タイミング、費用相場について、体験談を交えて詳しくご紹介します。
目次
注文住宅にもホームインスペクションは必要?
結論を先に言うと、注文住宅であってもホームインスペクションを行ったほうが、安心して住まいを引き渡してもらえます。
注文住宅は建売住宅に比べて高額で、設計や仕様に細かくこだわることができるため、「しっかり作られている」という印象を持たれがちです。また、ハウスメーカー担当者と施主が二人三脚で理想の物件を作り上げることから、施工中に現場へ足を運ぶ施主も多く、検査や確認への意識が高い傾向があります。
しかし、注文住宅であっても施工ミスや確認漏れが発生することはあります。以下のように、建築中にはさまざまな工程で検査があります。
・地業・遣り方検査
・基礎配筋検査
・基礎コンクリート打設検査
・脱型後の基礎検査
・上棟後構造金物検査
・屋根防水検査
・外壁防水検査
・室内断熱材設置検査
・足場解体前外観検査
・完成検査(内覧会立会い検査)
上記の他にもこだわりによっては項目が増えることもあり、これらすべてに立ち会える方は少ないため、一部は施工会社に任せざるを得ないのが実情です。後から見えなくなる部分で不具合があった場合、完成後に気づくのは難しくなるため、中間検査は重要です。
以前ご相談いただいたお客様の事例
注文住宅施工時の構造検査の写真を共有いただいた際に、ホールダウン金物のナットが付いていない状態で施工完了と看板が付けられて撮影されている状況を見たことがあります。
施工店の担当者からは「写真上ではナットは付いていないがその後取り付けている。その取り付けた状況の写真は撮り忘れてしまったが信じてほしい」といった内容で連絡が来たそうです。
すでに完成してしまっている為、壁を破壊しない限りは該当箇所の確認はできずお客様も「引き渡しが遅れるのは困る…」とのことで、結局この箇所に関しては確認ができない状態で終わってしまいました。
このように、完成後に補修が必要になっても壊さないと確認できない状況では、是正交渉が難しくなることもあります。
人の手でつくる以上、施工ミスのリスクはゼロではありません。また、見えなくなる部分や専門知識が必要な箇所の検査では、施主だけでは適切にチェックするのが難しいため、不具合が見逃されやすい傾向にあります。
こうした背景から、第三者の専門家によるホームインスペクションを活用することで、設計図通りに施工されているかを客観的に確認でき、安心感につながります。一生に一度の大きな買い物だからこそ、万全を期すための選択肢として検討する価値は十分にあるでしょう。
ホームインスペクションのタイミング
注文住宅のホームインスペクションには「建築中」と「完成後(引き渡し前)」の2つの実施タイミングがあります。
ここではそれぞれのタイミングで行う検査について解説します。
建設中のホームインスペクション
建設中に行うインスペクションでは、基礎、構造、断熱、防水といった完成後には見えなくなる部分を中心に確認することができます。各工程の節目ごとに検査を行うことで、施工の精度や安全性を段階的にチェックできるのが特徴です。
一方で、対応している業者は限られており、検査項目が多くなる分、費用が高額になる傾向もあります。また、検査ごとに日程調整が必要になるなど、施主にとって一定の手間がかかることも事前に理解しておくとよいでしょう。
こんな方におすすめ!
・多少費用がかかっても、各工程の施工精度を細かくチェックしたい方
・完成後に見えなくなる部分を確認したい方
・長期的に見て構造面での安心感を重視している方
完成後(引き渡し前)のホームインスペクション
建物が完成した状態で行う検査で、主に内覧会や引き渡し前に実施されます。現地で施主が立ち会いやすく、実際の住まいの仕上がりを目で見て確認できる点が大きな利点です。設備や仕上げの不具合が見つかった場合も、引き渡し前であれば施工会社に修正を依頼しやすくなります。
ただし、すでに壁や床が仕上がっているため、断熱材や床暖房設備など構造内部の見えない場所は確認できないという制限があります。構造的なチェックは設計図や施工記録との照合に頼る場面も多くなります。

e-LOUPEでは、この「完成後」のタイミングに特化したホームインスペクションを提供しています。
こんな方におすすめ!
・検査の手間を最小限にしつつ、実用的なチェックを希望される方
・忙しくて建築中に立ち会う時間が取れなかった方
・住み始める前に確実に不安を解消しておきたい方
注文住宅のホームインスペクションでチェックされる内容とは?
注文住宅のホームインスペクションでは、国が定めた「建物状況調査」の基準をベースにしつつ、各社ごとに独自の追加項目を加えるのが一般的です。建物状況調査は最低限の検査にとどまるため、より実用的な診断を行うためには+αの確認が欠かせません。
e-LOUPEでは、建物状況調査に加え「屋根調査」「基礎配筋の確認」「設備検査」「木部の含水率検査」「屋根裏・床下進入調査」などを含めた150項目以上のチェックを実施しています。以下に主な検査内容をご紹介します。
- 屋根調査
-
高所カメラを使用し、屋根や軒樋等に不具合が無いかを確認します。
また合わせて目視では難しい高所の壁面などの不具合も合わせて確認することができます。 - 基礎鉄筋探査
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基礎コンクリート内の鉄筋の配筋幅を確認します。
配筋の幅も建築基準法で定められている通りの施工となっているかを確認できます。 - 外壁調査、基礎調査
-
構造や雨水の浸入に対して影響がある箇所が無いか確認します。
もっとも不具合が生じやすい箇所のため、目視のほか鏡なども使用してさまざまな角度から不具合を見つけます。 - 室内傾斜確認
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壁や床の傾斜に関して、著しい数値が生じていないか確認します。
基準となる傾斜幅を超えていないか各所でレーザーを使用し計測を行います。 - 建具確認
-
すべての窓や扉で開閉不良等が生じていないかを確認します。
異音や施錠不良だけではなく、以前の物件では鍵の取り付け方向が逆になっている事例もありました。 - 設備調査
-
調査時に使用できる給排水設備や照明、換気設備等の動作確認を行います。
各所の排水勾配や配管の接続ミスがないかもあわせて確認を行います。床下や屋根裏の確認を行うことで水漏れなどが生じていないかも確認できます。 - 木部含水率の調査
-
含水率計を使用し、屋根裏や床下で適切に換気が行われているか、また雨漏れや水漏れが生じていないかを確認します。
施工時のシミなのか、現在水濡れが発生しているのかを確認できます。 - 屋根裏・床下進入調査
-
実際に屋根裏や床下に進入し、不具合が生じていないか確認します。
他社ではオプションとなっているため詳細に確認しないことも多い場所ですが、施主自身で確認が難しい場所であるため、進入可能であれば常に検査する内容となっています。
【体験談紹介】注文住宅でも不安だった…O様がホームインスペクションを依頼した理由
O様は、注文住宅の完成時にe-LOUPEのホームインスペクションを利用されました。
当初は施工会社の担当者とのやり取りにも問題はなく、特に大きな不安はなかったといいますが、引き渡しが近づくにつれて、「やはり第三者の目で確認しておいたほうが安心ではないか」と感じるようになったそうです。
高所カメラによる屋根の確認、そして屋根裏や床下への進入調査などが実施された結果、屋根裏の断熱材に一部隙間がある箇所や、床下基礎に小さなひび割れが見つかりました。
これらは、施主自身では確認が難しい場所であり、かつ専用機材と専門的な知識が必要であるため、O様は「自分では確認できない部分をしっかり診てもらえたことで、大きな安心につながった」と言います。
また指摘された不具合については、補修についてアドバイスがあり、施工会社への共有もスムーズに行えたとのことです。特に床下のひび割れについては、「引き渡し後では対応が難しかったと思うので、事前に見つけてもらえてよかった」と感じられたそうです。
検査後には、調査結果をまとめた報告書が発行され、O様は「新築時の状態が記録として手元に残ることが、今後の安心にもつながる」と話されています。
体験談インタビューの全文はこちら
完成後の最後の詰めをしっかりやっていただけた、というのが率直な感想です。(富士見市0様)
費用の相場
ホームインスペクションの費用は、調査内容や業者によって幅があります。また、建築中の検査と完成後の検査では大きく費用が変わります。
建築中のホームインスペクションの相場
建築中のホームインスペクションでは、建築工程にあわせて複数回調査を行うため、回数に応じて費用が増えていきます。以下に一般的な相場をまとめました。
検査回数 | 費用 |
---|---|
5回 | 30〜40万円 |
7回 | 40〜50万円 |
10回以上 | 70万円〜 |
さらに、オプション検査の追加や報告書作成などで費用が加算されるケースもあります。
建築中のホームインスペクションでは、どの段階で検査を行いたいかを明確にし、コストとスケジュール面とのバランスを考慮しながら検討することが重要です。
完成時ホームインスペクションの相場
完成時のホームインスペクションでは、基本料金とオプション料金の合計が費用の相場となります。
オプションを増やすほど費用は高額になりやすいため、事前に自分にとって必要な検査は何かを見極めることが重要です。また、建物の面積や所在地によって料金が変動する場合もありますので、申し込み時に必ず確認しましょう。
基本料金 | 6〜9万円 | 【合計金額】 9〜16万円 |
---|---|---|
オプション料金 | 3〜7万円 |
e-LOUPEの料金プラン
e-LOUPEでは、注文住宅の引き渡し前ホームインスペクションを、99,000円(税込価格:108,900円)で提供しています。
この料金には、他社でオプション扱いとなることの多い床下・屋根裏の進入調査や含水率測定、報告書作成などがすべて含まれており、わかりやすくリーズナブルな価格となっています。
調査結果はその場でお伝えし、報告書も標準で納品されるため、「どのオプションを付けるべきか」で悩むことなく、安心して依頼いただけます。

e-LOUPEでは、初めての方でも安心してご依頼いただけるよう、必要なものがすべて含まれた調査内容で明確な料金体系の調査プランをご用意しています。費用と検査内容のバランスを重視される方には特におすすめです。
まとめ
注文住宅だからといって必ずしも不具合がないとは限らず、建売住宅と同様に施工ミスや確認漏れが発生する可能性は十分にあります。
「注文住宅は丁寧につくられているから大丈夫」といった言葉を鵜呑みにするのではなく、「人がつくるものだからミスがあってもおかしくない」という姿勢で確認を行うことが大切です。
特に施工中に不安を感じた場合や、担当者とのやり取りに違和感があった場合には、ご自身でチェックするだけでなく、第三者の目で確認が行えるホームインスペクションの導入を強くおすすめします。
e-LOUPEでは、客観的かつ実用的なホームインスペクションを通じて、お客様の不安を解消するお手伝いをしています。調査内容や費用、ご不明点があればどうぞお気軽にご相談ください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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