診断事例
小さな隙間にご用心~新築物件での指摘事項~
今回は新築の分譲住宅のインスペクションになります。
「新築ではあるが、きちんと施工がされているか検査してもらった上で、安心して住みたい」と、買い主様からご希望を頂きました。新築物件は、既存の建物と違い劣化はありませんが、部材や機材の搬入・組み立ての際の損傷が見つかる事があります。軽微な傷でも、時間の経過で大きくなってしまう可能性も考えられるので、しっかり確認を行っていきます。(ちなみに今回の調査では割れによる不具合は見受けられませんでした!)
基礎の配管スリーブ周辺の隙間
基礎の検査の際に、指摘事項がありました。基礎スリーブの隙間です。建物には、配管や配線を通す為の穴(スリーブ)が開いています。スリーブと配管や配線の間にできる隙間の大きさによっては、虫やネズミ、雨水が入ってしまうケースがあります。
わずかな水の侵入も、場合によっては床下でのカビの発生や防蟻薬剤の効果消失の原因となり、シロアリ被害のリスクに繋がる可能性がありますので、隙間があるようであれば、塞いでもらった方がいいでしょう。
今回発見した隙間はそれほど大きくありませんでしたが、対応していただくように立ち会われた買い主様や仲介会社様にお伝えさせていただきました。
バルコニーのサッシ下の隙間
バルコニーの検査の際、サッシ下部を確認したところ、防水の立ち上がりが剥がれているのを発見しました。
こちらも、わずかではありましたが、剥がれた部分から水が継続的に入ると、建物の劣化に繋がる可能性があるので、きちんと防水部分を修復するよう、指摘させていただきました。
その他の腰壁や手すりなどには問題となる箇所は無く、床面の防水もきちんと施工されていました。
約2時間で、小屋裏や床下を含めたすべての調査を終えました。後日お話をお伺いしたところ、その他の細かいものも含めた今回の指摘事項を直してからの引き渡しとなったそうです。
安心してご購入いただくためのお力添えができたようで本当に良かったです。
▼このインスペクターが担当しました!
「見えないところへの徹底した追求」がe-LOUPEの基本方針です。