e-LOUPEの旬ネタコラム

  • 中古戸建て

中古住宅をリフォームする時に費用はどのくらいかかる?

2022.10.18
中古住宅

「中古物件をリフォーム前提で購入したいと思っているが費用の相場を知りたい」

このような方のために、中古住宅(一戸建てを想定)の各部位のリフォーム工事を行う場合に必要な費用の目安を紹介していきます。

「リフォームでどこにお金を掛けるべきか迷っている」と思った時の参考にしていただけると幸いです。

中古住宅のリフォーム箇所とその費用

浴室周り

蛇口の交換

約5~6万円

浴槽を交換

約70~100万円

在来浴室をユニットバスに交換

約80~150万円

お風呂のリフォームを行う際に値段を決める要素となるのはユニットバス本体や浴室の壁や天井などです。

元々浴室は水回りの中でも特に劣化がしやすい場所です。

やはり知らない人が使用した水回りをそのまま使いたくないと思われるかと思いますが、中古住宅の場合は浴室は在来工法で造られている事が多く、その場合ユニットバス本体だけでなく大がかりな解体作業も必要となりますのでリフォームにかかる費用は高くなります。

追い炊き機能などの性能によっても変わってきますがおおよそ150万円前後を見ておいた方がいいでしょう。

トイレ

トイレ

内装の張替え

約4~5万円

便器を丸ごと交換

約20~30万円

和式から洋式に変更

約30~40万円

トイレも中古住宅では特に便器や便座をそのまま使用することを気にされる方が多いと思います。

トイレのリフォームは、和式から洋式に変更しあり床をはがしたりと数日がかりで出費も大きくなる場合もありますが、最近はリフォームに対応した便器も多く出回っており、1~2日で価格も比較的安く抑える事ができる場合もあります。

もし完全に解体撤去を行い内装の工事も行う場合はさらに費用がかかりますので、そういった計画を考えられている方は予算を確保しておく必要があります。

洗面所

床の張替え

約4~5万円

洗面化粧台の交換

約10~20万円

洗面室全体のリフォーム

約30~50万円

洗面所も経年で水回りに汚れが溜まりますので、トイレや浴室などと並んで中古住宅においてリフォームが検討されやすい場所だと思います。

洗面化粧台は大きく洗面ボウルの部分と化粧台の部分とに分かれており、部分的に取り換えることもできます。

水栓などの細かい部分のみを取り換える場合は2~3万円程度ですが、クロスなども含めて洗面所全体の交換を行う場合は数十万円が必要になります。

キッチン

蛇口の交換

約3~5万円

IHクッキングヒーターへの交換

約10~15万円

キッチンを丸ごと交換

約150~200万円

キッチンのリフォームはコンロやシンクなど老朽化した一部を取り換えるパターンとキッチン全体をすべて取り換えるパターンが考えられます。

一部の入れ替えだけなら30万円ほどで収まる場合もありますが、部分的な入れ替えではなく本格的なシステムキッチンに取り換える場合は、電気・ガス・水道・換気などの機能や内装に関する工事も同時に行う必要があり、100万円を超えるケースもあります。

家族でよく相談してどういった機能を重視したいのか事前にしっかりと決めておいた方がいいと思います。

屋根

塗装リフォーム

約20~30万円

屋根の重ね葺き

約30~40万円

屋根の葺き替え

約50~100万円

屋根は外界からの影響を最も受けやすい場所で中古住宅の場合は劣化が進んでいないかどうか、購入前までの保存状態には特に注意する必要があります。

屋根をリフォームするには既存の屋根の上から重ね葺きをするか、もしくは完全に撤去して新しく葺き直すかの2通りのパターンがあります。

屋根のリフォームにかかる費用の相場は㎡単価で見積もりを作成することが多く、また施工する屋根材によって単価が異なります。

重ね葺きの方が撤去にかかる費用を省くことができるので費用が安くなるというメリットがありますが、もし下地の部分に異常があったとしてもそれを直すことができないというデメリットもあります。

中古住宅の場合は耐震性を上げる目的も兼ねて、元々瓦屋根だったものを軽量なガルバリウム鋼板に吹き替えるケースも多いようです。

外壁

外壁の塗装

約100~150万円

コーキングによる防水処理

約30~40万円

モルタルからサイディング張りに変更

約200~300万円

外壁も屋根と同様に太陽光の紫外線や天候変化による影響を受けやすく、定期的に保全のためのメンテナンスとしてのリフォームを行う必要があります。

外壁のリフォームといってもその規模によりかかる費用には大きな差があります。例えば、コーキング材を用いたつなぎ目の補修のみだとかかる費用は約30万円ほどですが、塗料での塗装も行う場合は100万円以上かかる場合もあります。

また、塗料の成分によっても価格は大きく変動するのでリフォームの計画を立てる際は注意が必要です。

一度既存のモルタルやサイディングなどをはがして「張り替え」を行う場合はさらに倍ほどの費用がかかりますが、壁の内側の土台や柱などの状態を確認しながらリフォームを行えるというメリットもあります。

階段

手すりの取り付け

約5~10万円

階段のかけ替え

約40~50万円

階段にたいして行われるリフォームは主に「手すりを新しく設置する」「階段そのものを広く緩やかにする」などが挙げられます。

手すりを取り付けるだけでしたら価格はおおよそ10万円以下になりますが、階段そのもののスペースを広げたり、段差が急すぎるので段差を増やす、といったリフォームを行う場合には部屋の間取りや階段の向きを変えるなどの複雑な作業をしなくてはいけないのでその分費用は増えます。

洋室

フロアの重ね張り

約15~20万円

クロスの張替え

約5~10万円

和室から洋室への変更

約30~50万円

中古住宅を購入した際は和室だった部屋を洋室に変えようと思われる方も多いと思います。

リビングのリフォームを行うには上から新しく重ね張りをする方法と、床板をはがして新たに張り直す方法があります。

重ね張りの方が古い床板をはがす手間が省けるのでリフォームにかかる費用は安くなりますが、屋根と同様に床下で発生している異常に気付かないままリフォームを進めてしまうリスクもありますので注意が必要です。

中古住宅をリフォームした際に予想外のトラブルでかかるかもしれない費用

ここまでは中古住宅を購入後に皆様が検討される主要なリフォーム箇所をご紹介してきました。

しかし気を付けないといけないのは予想外のトラブルが発生して出費をすることになる可能性もあるということです。具体的に2つの例を挙げてご紹介します。

シロアリの被害による部材交換・駆除

シロアリの被害

シロアリの駆除

約10~15万円

玄関の修繕費

約20~50万円

トイレの修繕費

約20~30万円

中古住宅の場合、新築時のシロアリ対策工事で散布した薬剤の効力は消失している場合が多く、築年数が経っていれば経っているほどシロアリの被害に遭いやすい傾向にあります。

国土交通省の補助を受けて日本長期住宅メンテナンス有限責任事業組合により行われた2013年のシロアリ被害実態調査では、保証満了後10年が経過すれば、シロアリの被害の発生率は15%ほどになり、さらに10年が経過すると20%近くまで達するという結果が報告されています。

家の中に羽アリが発生して初めて被害があることが判明する事もあり、その時は被害部材の交換やシロアリの駆除工事を余儀なくされるでしょう。

屋根や外壁の雨漏り

天井の雨漏り

外壁の雨漏りの修繕費用

50~100万円

屋根の雨漏りの修繕費用

30~50万円

台風や大雪による瓦の破損、屋根仕上げ材の下に敷く防水シートの劣化、外壁の塗装のヒビ割れ、開口部に生じた隙間が原因となって発生します。窓枠が腐ったり、天井に染みができた時に判明するケースが多いです。

部材の腐朽やカビの繁殖、シロアリの被害などの二次被害にも繋がり、そちらの補修でも出費がかさむことになります。

中古住宅をリフォームする時に余計な費用をかけないようにするには?

早い段階で不具合があることが判明すれば、ある程度の計画の練り直しもできると思います。

しかし目に見えない場所で発生している不具合は発見が遅れてしまいがちで、リフォーム後もしばらくは発見することができず、気づいた頃にはせっかくのリフォームが台無しになってしまうという可能性も考えられます。

中古住宅の購入当初に気づかなかった不具合は、たとえかし保険付の物件であったとしても、保証期間を過ぎてから発覚する場合もあり注意が必要です。

これらのトラブルを回避するための対策として、事前にホームインスペクションを実施していただく事をお勧めします。

建物の各部位について劣化がどれくらい進んでいるのか、修繕は必要かなどを報告書を通して知ることができますので、中古住宅のリフォームを行う際には狂いのない計画が立てられるようになります。

「見えないところへの徹底した追求」がe-LOUPEの基本方針です。