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ホームインスペクションの「失敗しないリフォーム」活用法

2022.07.25
大原

WRITER

大原 卓也

一級建築士 e-LOUPEインスペクター

建築設備会社を経て、株式会社テオリアハウスクリニックに入社。2013年より住宅インスペクション事業に携わる。住宅調査以外にも、不動産会社向けセミナーや建築士対象の研修会の講師も行う。JSHI公認ホームインスペクター。ドローン操縦士。

こんにちは。e-LOUPEの大原です。

今回は「リフォームとホームインスペクション」の関係についてお話ししていきたいと思います。

マイホームは購入した当初の状態のままでずっと使い続けられるとは限りません。

購入後の生活環境の変化、建物の劣化の進行、家族構成の変化、といった様々な事情で「リフォームするべきかな?」と思うことがあると思います。

ホームインスペクションはそんな時に、どんなリフォームが最善の選択なのかを判断する手段の1つとして非常に役立ちます。

この記事ではリフォームに関する諸々の判断を目的としたホームインスペクションの活用例やメリットをご紹介していきます。

リフォーム前ホームインスペクションのメリット


リフォーム前にホームインスペクションと聞くと、「インスペクションにかける費用をリフォームに回した方がいいのでは?」と思うかもしれません。

確かに最初から何を直すかが明確で、手をかける場所の優先順位が決まっているのであれば、ホームインスペクションは必ずしも必要ではないと思います。

しかし実際は、「なんとなく古くなってきたからリフォームしたいな」「何かしら手入れをした方がいいのかも」という場合も多いはずです。

そんな方はやはりリフォームを検討する前に何が早急に修繕が必要なのかを把握し、優先順位を決めて住まいのメンテナンス計画を立てておくのがおすすめです。

これにはいくつかの理由があります。

本当に必要なリフォームが分からない

まず、依頼主自身がリフォームというとどうしても直接目に付く内装や設備にばかり目が行ってしまいがちな傾向にあることです。

住宅そのものを長持ちさせるために必要な部分は注目されず、肝心の建物部分に関わるリフォームの余裕がなくなってしまう・・という話をよく耳にします。

確かに日頃から住宅に関する仕事をしていて建物の知識がとても豊富・・・といった人でない限りは仕方のないことだと思います。

しかし、知っている知らないに関わらず、適切なメンテナンスを行うかどうかで住宅の寿命は大きく変わってしまうのです。

リフォーム業者を過信するのは危険!?

またここで注意しておかなければいけないのは、リフォーム業者は必ずしも本当に必要なものを提案してくれるとは限らないということです。

建物の状況を把握しつつ、「これは必須ですが、これは贅沢品ですよ!」と、適切なリフォーム提案をしてくれれれば良いのですが、充分な調査をしないまま工事契約に持ち込まれるケースがとても多いです。

そのようなリフォームでは、後々に大きな損失を被ってしまうリスクがあります。

事例①:リフォーム後のシロアリ被害

私が実際にいただいたご相談を事例として紹介させていただきますと、リフォーム後のシロアリ被害の発生があります。

経年劣化による床のたわみが気になっていたことや、フローリングを綺麗にしたいという思いから床を張替えたものの、その後にシロアリの被害に遭遇してしまったもの。

お話を聞いたところ、充分な事前調査を行わないまま工事をしたそうです。

本来新築から年数の経った建物はシロアリ発生のリスクが高く、被害に遭わないように対策をする必要があります。しかし恐らくパッと見で「床下が綺麗だから」「乾燥しているから」「ベタ基礎だから」という理由で何もせず、後に被害が起きたものと思われます。

事例②:内容が分からないまま行う工事

本来自分が想定していたリフォームとは違う内容の施工になっていた・・・というケースも注意が必要です。

以前ご相談をいただいたお客様で、安く外壁塗装が出来ると言われたのでお願いしてみたらシーリングの打ち換えは無く上から塗っただけ、数年も経たずに塗装は剥がれてシーリング部分はパックリと割れてしまっていた・・・ということがあったようです。

詳しくお話を聞いてみたところ、塗装についてどのような工事になるかも特に説明も無かったそうです。

現状をきちんと把握してメンテナンスを行なわないと、結局はさらに費用がかかる恐れがあります。

もちろん十分な説明を行わなかった業者に問題がありますが、事前に「今家はこのような状態でこういうことを行ってくれるサービスを必要としているのだがそれはやってくれるのか?」と明確に確認できていればまた違った結果になったかも知れません。

ホームインスペクションで現状を正確に認識


冒頭でもお話ししたように、今回ご紹介したようなトラブルを回避する為にはリフォームの検討時には何が早急に修繕が必要なのかを把握し、優先順位を決めて住まいのメンテナンス計画を立てておく必要があります。

そこで役立つのがホームインスペクションです。

ホームインスペクションでは建築士である建物のプロが家全体をくまなくチェックします。

その結果、どこがどの程度傷んでいるのか、修繕が必要なのかなどを網羅的に知ることができますので、計画的なリフォームの大きな支えとなってくれるでしょう。

確かに一時的な調査費用はかかるかも知れませんが、後々のトラブル発生のリスクを大きく下げることができますし、優先すべきリフォームを絞ることでコストを抑えることもできるでしょう。

もし漠然と家のメンテナンスで不安を抱えていたり、リフォームをしてみようかなと思われているようでしたら、ぜひホームインスペクションを活用してみてはいかがでしょうか。

ホームインスペクションについてはこちらのページで詳しく解説していますので、もし興味を持っていただけたようでしたらぜひ併せて読んでみてください!

 

「見えないところへの徹底した追求」がe-LOUPEの基本方針です。