診断事例
新築戸建て
浴室下で発見した指摘事項
今回は新築内覧会のインスペクションで発見した「基礎断熱」の指摘事項をご紹介します。
基礎断熱とは?
床下の断熱材というと、床の裏側に取り付けているのが一般的です。
しかし別の施工方法として、基礎コンクリートの立ち上がり部分に取り付けるタイプの断熱材も存在します。それが基礎断熱です。
室内側の基礎に取り付けられている断熱材は内基礎断熱、室外側に取り付けられているものを外基礎断熱といいます。
これらの工法は床下全体ではなく、部分的に採用されているケースもあります。
例えば冬場の寒さ対策として、浴室や洗面所のみが内基礎断熱になっている住宅もかなり増えてきました。
効果が発揮できない「誤った施工」
しかしながら、誤った施工方法で取り付けられている断熱材を見かけることもあります。
今回診断した物件では浴室のみが内基礎断熱となっていましたが、その効果を充分に発揮できないであろう状態でした。

洗面所と浴室の間には断熱材による仕切りを設けていましたが、配管周りなどに隙間が生じていました。

また、浴室周りのパッキン(土台と基礎の間)に使われていたのは通気タイプのパッキンです。
正面の鍵をかけても裏口が開いていてはそこから入れてしまうように、これではいくら基礎の内側を断熱材で囲っても、冷たい空気の侵入を防ぐことはできません。
断熱材の施工品質は、住んでからの生活環境に大きな影響を与える要素の1つです。早めに確認して直しておきたい案件ですね。
▼このインスペクターが担当しました!
「見えないところへの徹底した追求」がe-LOUPEの基本方針です。