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ホームインスペクションは安い会社でも大丈夫?料金が違う理由と選び方を解説

2026.08.21
鳥居

WRITER

鳥居 龍人

二級建築士 e-LOUPEインスペクター

建築事務所を経て株式会社テオリアハウスクリニックに入社。前職での現場監督経験から、施工から設計まで幅広い知識と経験を持つ。現在はその経験をもとに戸建て住宅のインスペクション業務に携わる。JSHI公認ホームインスペクター。既存住宅状況調査技術者。

ホームインスペクションを探していると、5万円程度で依頼できる会社もあれば、10万円前後、場合によっては20万円以上になる会社もあります。

「安いホームインスペクションでも十分なの?」
「会社によって、なぜこんなに料金が違うの?」
「高い会社のほうが、しっかり検査してくれるの?」

このように疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

ホームインスペクションの料金に差が生まれる理由は、単純に会社ごとの価格設定が違うからだけではありません。どこまで検査するのか、どのような報告書を作成するのか、どのホームインスペクターが担当するのかなど、検査内容やサービス内容によっても料金は変わります。

この記事では、戸建て住宅のホームインスペクションを行っているe-LOUPEが、ホームインスペクションの料金が会社によって違う理由と、価格を比較するときに確認しておきたいポイントを解説します。

ホームインスペクションは安い会社でも大丈夫?

結論からいうと、料金が安いホームインスペクション会社だからといって、必ずしも問題があるわけではありません。逆に料金が高いとところに依頼したのに、自身の希望する調査を行っていないということもあります。

大切なのは、料金そのものではなく、どのような内容の調査を行っているか誰がどのように検査するのかといったサービスの内容です。

たとえば、

  • どの程度の経験を持つ検査員が担当するのか
  • 不具合があった場合にどこまで説明してくれるのか
  • 床下や屋根裏までしっかり進入して確認しているか
  • 調査後に相談できる体制があるか

といった点は、料金以上に重要な比較ポイントになります。

ホームインスペクションは「安いか高いか」で選ぶものではなく、「どれだけ丁寧に住宅の状態を確認してくれるか」で判断するべきサービスです。

ホームインスペクションの料金はなぜ会社によって違うの?

ホームインスペクションの料金が会社によって異なる理由はいくつかあります。
特に大きく影響するのが、次のような違いです。

  • 建築中に検査するのか or 完成後に検査するのか
  • 調査範囲
  • 調査時間
  • 報告書の内容
  • ホームインスペクターの経験値や体制
  • 調査後のフォロー

ここからは料金に違いが出る部分について、1つずつ解説していきます。

建築中と完成後では料金体系が違う
まず知っておきたいのが、同じ新築住宅の第三者検査でも、建築中に何度も検査する場合と、住宅が完成してからホームインスペクションを行う場合では料金体系が大きく異なるという点です。

建築中の検査では、住宅が完成するまでの工程に合わせて現場を確認します。
代表的なものには、次のような項目があります。

  • 地業・遣方などの確認
  • 基礎配筋検査
  • コンクリート打設時の確認
  • 型枠脱型後の確認
  • 土台敷き・建て方・上棟時の確認
  • 構造金物検査
  • 屋根・外壁などの防水検査
  • 断熱材の施工確認
  • 完成時の検査

1回あたり5万〜7万円程度が目安で、工程数が増えるほど総額も高くなります。


一方、完成後のホームインスペクションは、完成した住宅を1回でまとめて確認するため、6万〜12万円程度が一般的な相場です。
床下・屋根裏の進入調査、詳細な報告書などはオプション料金になる場合もあります。

Point

建築中検査:複数の工程を複数回確認するため高額になりやすい
完成後検査:完成した住宅をまとめて確認するため比較的費用を抑えやすい

 

調査範囲
料金差が生まれる大きな理由の1つが、調査する範囲の違いです。調査範囲や調査項目が多ければ、それだけ費用は高くなる傾向があります。

完成後の戸建て住宅のホームインスペクションでは、たとえば次のような場所を確認します。

  • 建物外部
  • 基礎
  • 外壁
  • 屋根
  • 室内
  • 建具
  • 給排水設備
  • 床下
  • バルコニーなど

また、すべての業者が同じ方法、同じ範囲で確認しているわけではありません。床下や屋根裏の進入調査は時間や手間も増えることから、基本料金とは別にオプション料金を設定している会社もあります。

調査時間
調査にかける時間も料金差につながります。

これは、ホームインスペクションの料金の多くが「人件費(作業時間=工数)」を基準に構成されているためです。調査時間が長くなるほど、ホームインスペクターの拘束時間や移動・準備・報告書作成などの作業時間も増えるため、結果として費用も上がる傾向があります。

戸建て住宅の完成後ホームインスペクションでは、e-LOUPEの場合およそ3〜4時間かけて調査を行い、終了後に約30分ほど調査結果の説明を行います。

同じホームインスペクションでも、調査時間や説明時間、検査体制によって必要なコストは変わるため、見積もり時は料金だけでなく検査時間もあわせて確認することが大切です。

報告書の内容が違う
ホームインスペクションでは、調査後に報告書が作成されるケースが一般的ですが、その内容やボリュームは会社によって異なります

たとえば、

  • 写真付きで不具合箇所を説明するもの
  • 調査項目ごとに結果を一覧化したもの
  • コメントや補足説明が記載されているもの
  • チェックリストを中心とした簡易的なもの

などさまざまです。

写真付きで不具合箇所を詳細に記録した報告書は、オプション料金として別途費用が発生するケースもあります。そのため、同じホームインスペクションでも「どのくらいの情報量の報告書を作成するか」によって、最終的な料金に差が出ることがあります。

住宅の状態を後から確認したり、施工会社へ補修を依頼したりすることを考えると、どこに、どのような状態が確認されたのかが分かる報告書のほうが、役に立つでしょう。

ホームインスペクターの資格・経験や検査体制の違い
検査を担当する人の資格や経験、そして会社の検査体制は、料金の違いに影響する大きなポイントの1つです。

ホームインスペクションは誰でも行える業務ではありますが、実際には建築の知識や現場経験の有無によって、気づけるポイントや指摘の細かさに差が出ることがあります。

また、日常的に戸建て住宅の検査を行っている会社であれば、現場での経験が積み重なりやすく、安定した品質の調査が期待できます

資格や経験年数だけで一概に良し悪しを判断することはできませんが、「どのような人が、どのような体制で検査を行っているのか」は、料金を比較するうえで大切な確認ポイントです。

個人で活動するホームインスペクターもいる

個人で活動するホームインスペクターは、会社組織と比べて固定費などを抑えやすいため、比較的安い料金が設定されていることがあります。ただし、調査項目がオプションとなる場合が多く、結果的に費用がかさむこともあります。

ホームインスペクションは経験や実績が品質に直結しやすいため、料金だけでなく資格・経歴・口コミなども確認することが重要です。

調査後の相談やアフターフォローが違う
ホームインスペクションは、調査内容だけでなくアフターフォローの有無でも実質的な価値が変わるサービスです。

例えば、住み始めてから以下のような疑問が出た際に、相談できる体制があるかどうかで安心感は大きく変わります。

  • 入居後に気になる症状が出てきた
  • 施工会社の説明が正しいか判断できない
  • 指摘箇所をもう一度確認したい

特に、実際に調査したホームインスペクターが対応してくれる会社であれば、状況を踏まえた説明が受けられるため、より安心できますね。
 

価格の安いホームインスペクション会社へ依頼する前に確認したいポイント

料金の安い会社を選ぶこと自体に問題があるわけではありません。
ただ、料金が安いという点だけをみて依頼先を決めてしまうと、のちのち後悔してしまう可能性があります。

ここでは、特に価格の安いホームインスペクションを検討する際に、事前に確認しておきたいポイントを紹介します。

料金にどこまでの検査範囲が含まれているか

最初に確認したいのが、基本料金に含まれる調査範囲です。

たとえば、以下のような箇所のうち、どこまでが基本料金でどこからが追加料金になるのかを確認しましょう。

  • 建物外部
  • 室内
  • 給排水設備
  • 床下・屋根裏
  • 屋根

特に床下と屋根裏の調査に関しては、基本調査項目となっていても「点検口から覗くだけなのか」、「内部へ進入するのか」によって調査範囲が異なります。より詳細に調査する場合は進入調査が必要になりますが、その分時間や安全面への配慮も必要になります。

見積書やホームページだけで分からなければ、「床下と屋根裏は検査員が中へ入って調査しますか?」と問い合わせてみると分かりやすいでしょう。

どのようなオプション料金があるか

ホームインスペクション会社によっては、基本調査とは別にさまざまなオプション料金を設定しています。

たとえば、以下のような調査がオプションになっていることがあります。

  • 床下進入調査
  • サーモグラフィ調査
  • 鉄筋探査
  • 屋根のカメラ調査
  • ファイバースコープ調査
  • 気密に関する簡易的な確認
  • 備え付け設備・家電などの動作確認

もちろん、すべての住宅ですべてのオプション調査が必要というわけではないので、必要に応じて検討しましょう。

重要なのは、自分が受けたい検査を追加した場合に最終的な費用がいくらになるのかを確認することです。
基本料金だけでは安く見えても、必要なオプションを追加すると他社と同程度になることがあります。

相見積もりを取る際には、できるだけ検査条件をそろえて比較するようにしましょう。

報告書はどこまで作成してもらえるか

ホームインスペクションの報告書は会社によって形式が異なります。
写真を多く使用した詳細な報告書もあれば、各項目について「問題なし」「指摘あり」などを一覧で記載した比較的シンプルな形式もあります。

シンプルな報告書であっても問題はありませんが、できれば後から見返したときに住宅の状態が具体的に分かる、分かりやすい内容になっているかを重視することが大切です。

そのため、報告書を見るうえで特に確認したいのは、以下のポイントです。

  • 写真が掲載されるか
  • 指摘箇所が分かるか
  • どの場所を調査したのか分かるか
  • 自分が希望している調査項目が含まれているか

ホームページなどで報告書のサンプルを公開している会社もあります。公開されていなければ、契約前にサンプルを見せてもらえるか問い合わせてみるのもよいでしょう。

報告書はページ数だけではなく、自分が後から住宅の状態を確認できる内容になっているかを見ることが大切です。

追加料金が発生する条件を確認する

ホームインスペクションの見積もりでは、追加料金の条件も事前に確認しておきましょう。

通常は見積もり時に決めた範囲で料金が確定しますが、現地で追加調査が必要になった場合は費用が変わることがあります。
たとえば、床下調査を予定していなかったものの、点検口を開けたところ大量の水が確認され、「原因や影響をもう少し詳しく調べてほしい」と依頼者自身が追加調査を希望するケースなどです。

一方で、説明のない追加請求があった場合は、契約内容や見積書を確認し、必ず内訳を確認しましょう。

不明点があれば調査会社に確認し、必要に応じて消費生活センターなどへ相談することも大切です。

リフォームすることが前提となっていないか

中古住宅のホームインスペクションでは、調査後に自社でリフォームを行うことを前提として、インスペクション料金を安く設定している会社もあります。

そのままリフォームまで依頼するのであれば、トータルで費用を抑えられる可能性がありますが、一方で、「リフォームは別の会社へ頼みたい」となった場合には、メリットを活かせず、結局高い費用がかかってしまうことも考えられます。

料金が相場より安い場合は、リフォーム契約が前提になっていないか、またインスペクションだけでも依頼できるのかを確認しておくことが大切です。

ホームインスペクションは総額だけでは比較できない

ホームインスペクション会社を比較するとき、もっとも分かりやすい数字は「料金」です。
しかし、基本料金だけを並べてみても、どちらが本当に安いのかは判断できないことがあります。

たとえば、次のような2社があったとします。

比較項目 A社 B社
基本料金 60,000円 100,000円
室内・外部調査 基本料金に含む 基本料金に含む
床下進入調査 +20,000円 基本料金に含む
屋根裏進入調査 +20,000円 基本料金に含む
詳細報告書 +10,000円 基本料金に含む
希望内容での総額 110,000円 100,000円

※上記は料金の比較方法を説明するための例です。

基本料金だけを見ればA社のほうが4万円安く見えます。
しかし、同じ検査内容にそろえると、B社のほうが総額では安くなるケースもあります。逆に、「床下や屋根裏への進入調査までは必要ない」と考えている方であれば、A社の基本プランのほうが適している可能性もあります。

そのため、料金を比較する際に重要なポイントは、以下のとおりです。

  1. 自分が必要としている検査内容を決める
  2. 各社で同じ条件にそろえる
  3. その状態で総額とサービス内容を比較する

料金を見る前に、「何を調べてもらいたいのか」を整理しておくと、ホームインスペクション会社を比較した際に、どの会社が自身の希望に合っているのか判断しやすくなります

ホームインスペクションの料金に関するよくある質問

安いホームインスペクション会社でも問題ありませんか?

検査内容に納得できていれば、料金が安いこと自体に問題はありません
ホームインスペクションは「安い=悪い」、「高い=良い」と一概には判断できず、会社の規模や体制によって料金設定は変わるためです。

ホームインスペクションは第三者の立場で行う検査のため、技術だけでなく説明の丁寧さや対応も重要です。
「安すぎて不安」という場合には、口コミなども参考にすると良いでしょう。

建築中と完成後では料金はどれくらい違いますか?

検査する工程数によって異なりますが、数十万円単位の差が生じることが多いです。

建築中は工程ごとに複数回検査を行うため、その分費用が積み上がります(1回5万~7万円程度)。
一方、完成後ホームインスペクションは1回の調査で完結するため、6万~12万円程度が一般的です。

どちらが良いかは、予算「どの段階で確認したいか」によって異なります。

オプション料金が発生することはありますか?

オプション料金が発生することは、あります。

床下や屋根裏の中まで入って確認する調査、サーモグラフィを使った調査、鉄筋の位置を調べる検査、屋根をカメラで確認する調査などは、基本料金とは別のオプションとして扱われていることがあります。

そのため、「基本料金○万円」という金額だけで判断するのではなく、自分が希望する調査内容をすべて含めた場合にいくらになるのかを確認したうえで見積もりを取ることが大切です。

見積書では何を確認すればよいですか?

まず、希望している調査項目がすべて見積もりに含まれているかを確認しましょう。

そのうえで、基本料金に含まれる内容追加費用の有無を確認し、最終的な総額で比較することが重要です。
不明な費用がある場合は、契約前に必ず内容を確認しておきましょう。

相見積もりは取ったほうがいいですか?

はい。ホームインスペクションを初めて利用するのであれば、複数社から見積もりを取って比較することをおすすめします。

相見積もりを取ることで、費用相場や基本料金に含まれる内容、オプション料金の有無、検査範囲、報告書の内容、問い合わせへの対応など、会社ごとの違いが見えてきます。

ただし、ホームインスペクションは会社によって検査内容そのものが異なるため、単純に一番安い会社を選ぶのではなく、できるだけ同じ条件にそろえたうえで比較することが大切です。

まとめ

ホームインスペクションの料金は、検査範囲やオプション、報告書、アフターフォローなどによって会社ごとに異なります。

そのため、安い・高いだけで判断せず、自分が希望する検査内容を含めた総額で比較することが大切です。

複数社から見積もりを取り、「その料金でどこまで調査してもらえるのか」を確認したうえで、自分に合ったホームインスペクション会社を選びましょう。

e-LOUPEでは、東京・埼玉・千葉・神奈川・茨城の一部地域で、完成後の戸建て住宅を対象としたホームインスペクションを行っています。新築・中古戸建てのホームインスペクションをご検討の方は、お気軽にご相談ください。

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