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ホームインスペクションの費用相場はいくら?価格目安を詳しく解説
WRITER
岩井 数行
二級建築士 e-LOUPEインスペクター
「ホームインスペクションって、いくらかかるの?」
「追加費用はかかるの?」
住宅の購入や売却を検討すると耳にするホームインスペクション。調べ始めても、費用の相場や内訳が分かりにくく、不安になる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ホームインスペクションの費用の相場から、検査の種類ごとの料金目安、発生しやすい追加費用などわかりやすく解説します。
関東エリアで戸建て住宅に特化したホームインスペクションを行うe-LOUPEの実例を交えながら、本当に必要な検査を依頼するためのポイントをお伝えします。
目次
そもそもホームインスペクションとは?
そもそもホームインスペクションとは、住宅に精通した第三者の専門家が、対象物件の構造上の問題や雨漏りの懸念がないか等を確認する調査です。
主に住宅の売買時の判断材料として利用されています。
ホームインスペクションと似ているものとして、建物状況調査と二次診断または詳細調査がありますが、それぞれ調査内容が異なります。
建物状況調査は、国土交通省の基準に基づいて行われる調査です。これは必要最低限の確認項目で構成されており、床下や屋根裏の調査は点検口から覗き込む程度であることが多いです。
一方でホームインスペクションでは、上記基準をカバーしつつ、より詳細に確認することが多く、床下・屋根裏への進入調査や設備機器の調査なども含みます。
また調査で不具合が見つかった際は、原因をはっきりさせるために散水試験や壁面を剥がして調査するなど、より専門的な調査を実施したいことがあると思います。その際はホームインスペクションではなく、専門業者が行う二次診断または詳細調査を実施する必要があります。

イメージとしては、建物状況調査=簡易健診、ホームインスペクション=人間ドック、二次診断や詳細調査=入院検査という関係です。
ホームインスペクションの費用相場
ホームインスペクションの費用は、おおまかに以下の4つの要素によって変動します。
- 住宅の種類(戸建て・マンション)ごとの基本料金
- オプション調査の有無
- 「新築」か「中古住宅」か
- 住宅の延床面積
以下に住宅の種類別の費用の目安をまとめました。
| 住宅の種類 | 基本料金の相場 | 合計費用の相場 |
|---|---|---|
| 新築戸建て | 5〜7万円 | 11〜13万円 |
| 中古戸建て | 7〜9万円 | 13〜17万円 |
| マンション | 4〜6万円程度 |
戸建て住宅の場合
戸建て住宅の場合、各会社ごとに標準で調査する範囲が異なるため、基本料金にはバラツキがあります。最低限の調査以外はオプションとして別途設定しているケースだと基本料金は安くなり、最初から調査項目が多い場合は基本料金が高くなる傾向があるためです。
また、住宅の延床面積が広ければその分料金が高くなる設定がされている事もあります。
そのため最初は5万円程度で案内されていても、建物規模や希望する調査内容を加えていくと10万円を超えるケースも往々にしてあります。
マンションの場合
一方でマンションの調査は、戸建て住宅に比べて調査内容が少ないため、会社ごとのバラツキが小さい傾向があります。
ホームインスペクションの費用を比較するときは、基本料金ではなく、合計金額を参考にするようにしましょう。
基本の調査項目とオプション料金になりやすい項目
先ほど、ホームインスペクションの費用を決める要因が4つあることを説明しました。
ここではその要因の中でも費用の大半を占める基本料金とオプション調査の内容について解説していきます。
基本料金に含まれる項目
基本料金に含まれる調査内容としては、国土交通省が定めた建物状況調査に準じて行われることが多いです。
主に外部調査→室内調査→報告の順番で行われ、専用の機器などはあまり使用されず、目視を中心とした検査になることがほとんどです。
| 外部調査 | 外壁のひび割れ・欠損、塗装やシーリングの劣化、基礎のひび割れなど |
|---|---|
| 室内調査 | 建具の建付けや開閉・施錠の状態、床のたわみ・床鳴り、床の傾斜など |
| その他サービス | 簡易的な報告書、口頭での説明など |
依頼する際には、自分が重視する調査項目が含まれているかを必ず確認しましょう。必要に応じて追加調査を依頼する必要があるかもしれません。
オプション料金になりやすい項目
基本料金内の項目だけでは不十分なことも多く、追加でオプション項目を依頼したほうが良い場合もあります。
ここでは、オプションとなりやすい以下の項目について、それぞれの追加費用の目安と調査内容、オプション料金となりやすい理由を解説していきます。
| 調査項目 | 追加費用の目安 |
|---|---|
| 床下進入調査 | 約2〜3万円 |
| 屋根裏進入調査 | 約2〜3万円 |
| 屋根調査 | 約1〜2万円 |
| 基礎配筋調査(鉄筋探査) | 約5千〜1万円 |
| 設備機器検査 | 約2万円 |
| 報告書 | 約5千円 |
| 交通費・駐車場代・出張費など | 約5千円 |
床下進入調査(約2〜3万円)
床下進入調査は、床下点検口から調査員が進入し、シロアリ被害・腐朽・漏水・基礎ひび割れ等を確認する調査です。
標準の調査では進入せずに点検口から確認する場合が多いのですが、点検口から覗き込むだけでは死角が生じやすいため、重大な不具合が見落とされがちです。しかし、進入するための装備や、暗く狭い場所で作業する調査員の経験が必要であるため、オプション扱いになることが多くなります。


屋根裏進入調査(約2〜3万円)
屋根裏進入調査は、天井点検口から調査員が入り、雨漏れの痕跡や部材接合部の緩みの有無、断熱材施工状況等を調査します。
床下と同様に、点検口からの覗き込むだけでは死角が生じやすいため、不十分であることがあります。こちらも専用の装備と調査員の経験が必要で、さらに夏場は屋根裏空間が高温になることも多いため、オプション扱いになることがほとんどです。


屋根調査(約1〜2万円)
屋根の調査は通常、建物の外部から双眼鏡等による目視での調査が一般的です。
そのため、建物が3階建てである場合や、周辺に住宅が密集している場合には、十分に視認できない、あるいは視認自体が困難となることがあります。
より詳細に確認するために、一部の調査会社では高所カメラやドローンを用いた屋根の撮影を実施していることがあります。高所カメラ等の専用機材を使用するため、オプション料金となりがちです。


基礎配筋検査(約5千円〜1万円)
基礎配筋検査は専用の鉄筋探査機を使用し、基礎の配筋が正しく配置されているか確認します。こちらも専用の機材を使用するため、オプション料金となりがちです。
建物状況調査において基礎の配筋確認は、中古住宅の場合、基礎に不具合が疑われるときに限りオプション調査として実施されるのが一般的です。また新築住宅では、施工時の記録確認などで代替できるため、実施しない、あるいは調査対象外となる場合があります。

設備機器の検査(約2万円)
建物に付属する設備機器の確認は、基本的には給排水設備の漏水有無の確認が中心ですが、換気設備・照明設備・冷暖房設備など対象は多岐にわたります。
設備の種類によっては、建築の専門家ではなく設備の専門技術者による作業が必要となる場合もありますので、どこまでを調査対象とするのかを事前に明確にしておくことが重要です。
なお、新築物件の調査では、電気および水道が使用可能であることが前提となります。ガスは引渡し前に未開栓であることが多く、その場合は作動確認ができないのが一般的です。

報告書作成(約5千円)

標準的な報告書は建物状況調査に準じる場合が多く、チェックリスト形式が基本となり、各社が基準を踏まえて作成したオリジナルを用いるのが一般的です。
オプションになりやすい報告書には、写真付き・解説付きのより詳細な情報が載せられていることが多いです。物件情報、調査範囲と前提条件、確認方法、指摘事項、必要に応じて測定値や判定基準が記載されています。
写真等でどこに不具合があったのかわかりやすいものを希望する場合は、このオプションは必須ですね。
交通費・駐車代・出張費など(約5千円)
調査員の交通費や駐車場代、また物件が遠方の場合は出張費がオプションとなることがあります。
調査物件への訪問手段は自動車である場合が一般的ですが、状況によっては公共交通機関を利用するインスペクターもいます。その際は持参できる機材に制約が生じる可能性があるため、必要機材の手配可否や当日の駐車スペースの有無などを事前に確認する必要があります。
ポイント
e-LOUPEでは上記のオプションを基本料金内で実施しております。
詳しい料金や調査内容は以下からご確認ください。
新築住宅の調査について
中古住宅の調査について
調査項目に含まれないもの
ここまでホームインスペクションの調査の内容について解説しましたが、逆に調査対象外となる事項もあります。
ホームインスペクションは、主に建物の安全性・耐久性に関わる部位や劣化の有無を、非破壊・目視を中心に確認する調査です。
その性質上、内装の汚れや小さな擦り傷といった美観上の事項は評価対象に含まれません。
また、各部屋への通電の確認や破壊を伴う壁内の調査等は行われません。
キズや汚れは買主側で見つけることができるポイントです。気になる場合は、インスペクターに聞いてみると、他の買主の方がどうしていたか実例をあげて答えてくれると思います。
費用の負担者は?
一般的には、依頼者=買主が費用を負担します。
ただし、
・売主や不動産会社が事前に調査しているケース
・既知の不具合に関連する確認で、施工会社等が費用を負担するケース
もあります。
いずれの場合でも、誰が何を負担するかや報告書は誰宛のものになるのかなどを明確にしておくことがおすすめです。契約書や付帯合意で文面化しておくと、後々言った言わないによるトラブルを防げます。
とりわけ売主側が費用を負担する場合は、公平性が損なわれる可能性があるため、注意が必要です。
過去にアメリカでは、ホームインスペクターと売主が癒着したことで正しい調査結果が買主まで届かず、問題になったことがありました。
依頼するタイミングで費用は変わる?
ホームインスペクションの実施を考えた際、日程がギリギリだと追加で費用が必要になることはあるのでしょうか?
今のところ、実施する時期やタイミングで大きく費用が変動するようなシステムが導入された事例はありません。
その為時期に関係なく自身が必要となった際に依頼をすることが重要です。
ただし、時期によっては予約が取りにくいことがあります。特に新築住宅では年度末の2月ごろに内覧会が集中する傾向があるため、希望する日程がある場合は、余裕のあるスケジュールで依頼するようにしましょう。
費用の支払い方法とタイミング
支払い方法に関しては、一般的に銀行振込やクレジットカード決済にて支払い対応している会社が多いです。一部ではコンビニ払いやオンライン決済に対応しているケースもあるため、支払い方法について疑問がある場合は、事前に確認しましょう。
支払いのタイミングは調査後になる事が多く、調査終了直後の現地であったり、数日以内に銀行振込である場合がほとんどです。
e-LOUPEの場合、調査終了直後の現地にてクレジットカード決済を行うことが一番多くなっています。
e-LOUPEのホームインスペクション費用は?
ここまで一般的なホームインスペクションの費用や調査内容について解説してきました。
この章では戸建て住宅を専門としているe-LOUPEのホームインスペクションの料金形態について、他社と比較して説明します。
一般的なホームインスペクションでは、基本料金に加えて、必要なオプション調査分の料金が加算される料金設定でした。
一方e-LOUPEでは、追加費用になりがちな項目を最初から標準に含めたパック料金を採用しています。
新築住宅の場合
中古住宅の場合
いずれも、戸建てで重要度の高い床下・屋根裏の進入調査や屋根の高所カメラ調査、基礎の鉄筋探査などオプションになりがちな項目も基本調査項目として網羅しています。
そのため、見積もりが分かりやすく、追加費用がないのが特長です。
調査は建築士が直接担当し、現地では調査結果の説明や指摘事項の優先度や是正の考え方まで踏み込んだアドバイスも行っております。
調査後は写真付きの報告書の郵送や、アフターフォローも実施するため、購入時の判断材料であったり、売主・施工会社との調整にそのまま活用できます。
まとめ
この記事では、ホームインスペクションの位置付けと費用について解説しました。
費用は調査範囲、延床面積、築年数などで変動するため、基本料金だけでなく最終的に必要な費用で比較することが大切です。
戸建てに特化したe-LOUPEでは、床下・屋根裏の進入調査、屋根の高所カメラ調査、基礎配筋探査などを基本調査項目に含む明瞭なパック料金を採用しています。また、建築士が調査・現地説明・写真付き報告書・アフターフォローまで一貫対応しているため、「どの調査項目を選んでいいかわからない」「わかりやすい料金形態がいい」という方におすすめです。
調査項目で迷われている方は、ぜひ一度ご相談ください。
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