診断事例
築10年のご自宅でのホームインスペクション事例
今回は築10年目を迎えるご自宅の調査の事例をご紹介します。
「明らかな問題は感じていないが、予定しているハウスメーカーの10年点検の前に何か問題が無いか調べておきたい」という理由からホームインスペクションのご依頼をいただきました。
ホームインスペクションは建物を売買するタイミングで活用される事が多いのですが、実は今回の依頼主様のように「節目での調査」として活用する方法もあります。
というのも築10年目というのは「新築時の構造・雨水の浸入に関する保証が切れるタイミング」にあたります。もし保証の対象となるような問題が見つかればメーカー負担で直してもらえますが、過ぎてしまうと買い主側の負担で対応しなくてはならなくなります。
また、ハウスメーカーで点検を行うとはいっても、3,4時間と時間を掛けて隅々まで調査を行うとは考えにくく、将来のリスクを確実に小さくするためにもホームインスペクションを活用していただきたいところです。
外装部分の調査では
- シーリングの経年による劣化
- 縦樋の取り付け金物の緩み
などが見受けられました。
縦樋の金具の緩みは複数箇所で見受けられたため、可能であれば修繕が必要であることをお伝えしました。
小屋裏・床下への進入調査では断熱材の欠損が確認されました。
断熱材のには夏の小屋裏からの熱気や冬の床下からの冷気が部屋の中まで伝わりにくくする働きがありますが、欠損があるとその機能が十分に発揮されず、しっかりと施工されている場合と比べて光熱費も多くかかってしまうことが考えられますので、しっかりと補修をしておきたいところです。
断熱材の補修に関して、どこまでが保証での対応範囲であるかは何とも申し上げにくいですが、いずれにしても一度ハウスメーカー様にご相談をされるとのことでした。
今回の断熱材の事例のように不具合に気づかないまま住まわれることで損をしてしまう事もあります。特に新築時の保証が切れる築10年目を迎える建物にお住みの方は是非この機会にホームインスペクションを活用されることをおすすめします。
▼このインスペクターが担当しました!
「見えないところへの徹底した追求」がe-LOUPEの基本方針です。